供養

 三年ぶりにフィリピンのサマール島を訪れる。(二一歳の頃から通っているから、同じ村にかれこれ10回くらい行っているかな。)
 今回は私的な旅ではないとはいえ、心から楽しかった。違う国の違う島に住む友人たちが元気に生活している、それ自体に出合えることが何よりの幸せだった。
 時間を積み重ねながら、同じ場所を訪れ続けることのできる幸運に感謝したし、時間という縦軸を持った旅は本当に豊かだ。
 日本からお連れした方が、現地で心から楽しんでいらっしゃる姿を見て、「死んでしまった人への最大の供養は、今この世にいる私たちが生きていることを心から楽しむことにあるんだ」と教えられた気がした。
 生きている最後の最期まで、楽しむことに命がけでいいんだ。素直にそう思えたし、素直にそう思えたことが嬉しかった。この気づきを大切にしたい。
 *ザ・クロマニヨンズ “タリホー”→http://bit.ly/tiLiK