2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

鶴見俊輔 『言い残しておくこと』より

本についている帯の言葉だけを見て、即買いしてしまった。忘れていたがとても大切な言葉であり、哲学であり、生きる姿勢である。今一度胸に刻んでおきたい。 『善人は弱いんだよ。善人として人に認められたいという考えは、私には全然ない。I AM WRONG.悪人…

ひとりDJ 「父性より母性をこそ」編

マッチョな父権的男も、まるで男になることを目指しているかのように、男的な仕事ばかりする女も大嫌いだ。そっちに未来ない。 ランディさんがパフォーミングしているおじさんにつっかかりながらも、ハワイのキラウェア火山に住む火の女神ペレのように、対峙…

負を正にかえる人間の力

憎しみは残ってしまったが、憎い人や憎む人はいない。 そんな健全な憎しみのカタチがあると思う。憎しみを、勇気と意志をもって、別のプラスの何かにすることはできるはずだ。それが人間の力だし、生きて時間を重ねていくことの醍醐味もそこにこそあると思う…

小林秀雄さん×岡潔さん『人間の建設』

133頁より 小林さん “芸術の歴史を見ると、いつでも立ちかえるという運動が見られますね。アンプレッショニスムという運動はなるほど新運動だが、やはりあれは一つの復古運動なのです。もういっぺん自然から出直せという主張でしょう。もういっぺん自然を…

生の経験のナマナマしさと創作

小林秀雄さんの講演録『本居宣長』の中で、経験と創作についてとても身に染みる言葉がある。 『あなた今、経験ってものが一番スゴいっておっしゃたっね。そっすと、要するに経験の生々しさだな、そういうふうなものにリアリティってものを一番感じるけども、…

映画『サマーウォーズ』

いい映画でした。ごっつぁんです!日本という場所からしか立ち上がらない映画、風土がぷんぷんしました!アニメーションだけど、土地の匂いがして素敵な作品。いい仕事だ! 家族!一緒にご飯を食べること!人生はきっびしいから、ひとりじゃなく、家族で腹ご…

鷲田清一 『「待つ」ということ』 

待つことは命がけの行為であり、究極の能動的行為だ。たとえ努力し精進したとしても、人間の分際ではやはり待つことしかできないのではないか。 生きることの根本に、待つという究極的行為は絶えず潜んでいる。その「待つ」に自覚的でありたい。 “・・・ひと…

鶴見俊輔『脱走の話』より

『同志社をやめることにしました。しかし、やめることが、よいことだという自信をもってやめるのではありません。悪いことだが、自分にとっては、やめないことよりも、よいことだと思うので、やめるのです。 悪いというのは、私が親しくして来た人たちにたい…

東京で暮らす最後の月、三月。そして歩く。

東京に来て二年が経った。三月で東京を離れようと思う。まずは、今の仕事を最後まできっちりやり終えること。 四月からしばらく旅に出る。スペインの巡礼道を歩き、日本に戻ってから四国を歩こうと思う。三〇歳になる前に歩けるだけ歩く。とにかく歩こう。二…

詩人まどみちおさん NHKスペシャルより

◆息子さんを亡くされたときを回想しながらの言葉 “私は何も助けてやることができなくて あれ向こうにいってしまったんです。 最後的には泣いとるだけです。 「命」っていう言葉を人間が持っているのが その言葉を持っとるのが救いみたいな気がします。 「命…