山田洋次監督 民子三部作

 『家族』『故郷』『遥かなる山の呼び声』の民子三部作を観る。
 人間を深く深く描くことで土地そのもの、場所そのものをも描くことができることを思い知らされる。人間は山をも海をも宇宙をも内包する自然の命なのだ。
 写真もそうだと思うけど、映像ってホントに魔法だな。だって時間と場所を超えて生命の有り様や人間の心、生き様が伝わるんだから。
 山田洋次監督の丁寧なお仕事に感服する。
 *民子三部作の中でも『遥かなる山の呼び声』は秀逸。高倉健さん、賠償千恵子さんの演技が素晴らしい。生き様がそのまま演技に出ているよう。
 *民子三部作ではないけれど、山田監督の『幸せの黄色いハンカチ』は人類にとっての財産の映画のようにも思える。